BPO

中小企業の業務課題を解決するBPOとは?導入メリットや選び方を徹底解説

こんにちは。BPOサービスを提供するカンテックのライターチームです。人手不足やコスト削減の課題を抱える中小企業にとって、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は有効な解決策となります。

ただし、むやみに外注化を進めると業務の混乱や情報漏えいリスクを招く恐れがあるため、導入前に基礎知識を押さえ、BPO業者の選定基準を把握することが重要です。この記事では、BPOの基本から得られるメリット、委託しやすい業務領域、信頼できる業者の選び方までわかりやすく解説していきます。

お問い合わせ・お見積り

Contents
  1. 中小企業におけるBPOの意義
    • アウトソーシングの導入は難易度が高い
    • 業務課題を解決する新たな選択肢「BPO」
  2. 中小企業がBPOを導入することで得られるメリット 
    • コア業務に経営資源を集中できる
    • 業務の最適化で生産性が向上する
    • コストを抑えてリソースを有効に活用できる 
    • 負荷が軽減されて従業員の満足度が高まる 
  3. 中小企業がBPOを活用しやすい業務領域
    • 経理・人事・総務などのバックオフィス領域 
    • 問い合わせ対応・受発注処理などのカスタマーサポート領域 
    • 社内インフラ管理や業務システム保守などのIT領域
  4. BPO導入に向けて中小企業が準備すべきこと
    • 委託の目的と業務上の課題を明確化しておく
    • アウトソースする業務範囲を精査し絞り込む
    • 業務資料・情報資産のクラウド対応を済ませておく
    • データ連携・アクセス管理などセキュリティ体制を整備する  
  5. 中小企業が失敗しないBPO業者選びのチェックポイント 
    • 自社の体制に合っているか 
    • 効果が数値で見えるか 
    • サポートが丁寧で的確か
  6. まとめ

中小企業におけるBPOの意義

中小企業では人手やノウハウの不足から、外部リソースの活用が求められる場面が増えています。しかし、アウトソーシングの導入は業務整理や情報管理が必要で、導入に踏み切れないケースも少なくありません。ここでは、中小企業がBPOに取り組む意義について解説します。

アウトソーシングの導入は難易度が高い

中小企業では、業務が整理されておらず属人化が進みやすい傾向にあります。そのため、外注化を図るにはまず業務の棚卸やマニュアル整備が必要ですが、少人数体制の現場ではそれ自体が大きな負担となります。

また、外注化すべき業務を自力で切り分けるのは容易ではなく、アウトソーシング導入のハードルは高いのが実情です。こうした事情から、単純作業の外注にとどまらず、企画段階から伴走してくれる支援が必要といえるでしょう。

業務課題を解決する新たな選択肢「BPO」

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、単なる業務委託ではなく、業務設計や改善提案までを含めて、一括で引き受ける外注サービスです。中小企業にとっては、業務整理や人材不足といった課題を根本から見直せる手段となります。

外部の視点から業務を再構築してもらうことで、属人化の解消やITによる自動化が進み、持続的な効率化にもつながります。中小企業にとって、BPOは限られたリソースで最大限の成果を出すための有効な選択です。 

中小企業がBPOを導入することで得られるメリット 

中小企業がBPOを導入することで、本来注力すべき業務に集中しやすくなります。また、業務効率や人材活用の面でもプラスの効果が期待できるため、経営全体のパフォーマンス向上にもつながります。ここでは、BPOの導入メリットについて解説します。

コア業務に経営資源を集中できる

中小企業にとって、限られた人材や時間をいかに有効活用するかは大きな課題です。BPOを活用することで、経理・総務などのノンコア業務を切り出し、本来注力すべきコア業務にリソースを集中させることが可能になります。

たとえば、事務作業を委託することで、経営戦略の立案や新規事業の推進といった中核業務に、より多くの時間や人員を配分できるようになります。

業務の最適化で生産性が向上する

定型業務をBPO業者に任せることで、処理スピードと品質の両面で効率化が期待できます。BPO業者では業務手順の標準化や専用ツールの活用が進んでおり、社内で対応するよりも高い生産性を発揮します。

また、作業の属人化やミスの発生を防ぎやすくなるため、結果として業務全体の流れがスムーズになり、社内の生産性向上につながります。

コストを抑えてリソースを有効に活用できる 

BPOの導入によって、人件費や採用・教育にかかるコストを削減できます。必要な業務だけを外部に任せられるため、繁忙期には柔軟にリソースを拡充でき、閑散期にはムダな人件費を抑えられます。

また、専門スキルを持つ人材を即戦力として活用できるため、教育コストをかけずに質の高い業務処理を実現できます。

負荷が軽減されて従業員の満足度が高まる 

日常的な定型作業の負担が軽くなることで、従業員は残業の削減や働きやすい環境を実感しやすくなります。自身の専門領域やスキルアップに注力できる時間が増え、キャリア形成にも好影響を与えます。

さらに、業務品質の向上と精神的な負担の軽減により、職場への満足度や定着率の向上も期待できるでしょう。結果として、離職率の低下や社内の雰囲気改善にもつながります。

中小企業がBPOを活用しやすい業務領域

BPOは幅広い業務に対応していますが、なかでも中小企業が委託しやすいのは、定型業務や専門性の高い作業が多い領域です。自社内での対応が難しくなりがちな分野から段階的に外部化を検討することで、無理のないBPO活用が実現できます。ここでは、活用しやすい主な業務領域について解説します。

経理・人事・総務などのバックオフィス領域 

給与計算や経費計算、社会保険の手続きといった定型業務は、正確さと専門知識の両方が求められます。中小企業では、担当者が限られ、法改正や業務量の増加に対応しきれないケースも少なくありません。

こうしたバックオフィス業務をBPO化することで、処理の安定化とスピードアップが可能となり、本来注力すべき業務にリソースを振り向けやすくなります。

問い合わせ対応・受発注処理などのカスタマーサポート領域 

顧客対応や受発注業務は、企業の印象や信頼性に直結する重要な業務です。特に繁忙期には対応が追いつかず、機会損失につながる恐れもあります。

BPOを活用すれば、経験豊富なオペレーターによる丁寧で迅速な対応が可能になり、サービス品質の向上と業務の平準化が図れます。顧客満足度の安定にもつながる領域といえるでしょう。

社内インフラ管理や業務システム保守などのIT領域

パソコンやネットワークの設定、アカウント管理、セキュリティ対策など、ITまわりの業務は日常的に発生し、その多くが高度な専門知識を要します。社内だけで対応し続けるには限界があり、トラブル対応や継続的な運用に課題を抱えがちです。

こうしたITインフラ関連業務をBPO化することで、トラブル時の迅速な対応が可能になり、システムの安定運用につながります。 

BPO導入に向けて中小企業が準備すべきこと

BPOを効果的に活用するには、ただ業務を外注すればよいというものではありません。事前準備を怠ると、委託先との認識のズレやセキュリティ面でのリスクが生じる恐れもあります。ここでは、BPO導入にあたって中小企業が押さえておくべき準備のポイントを4つに分けて解説します。

委託の目的と業務上の課題を明確化しておく

BPOを導入する前に、自社が抱える課題や委託の目的を具体的に整理しておくことが不可欠です。漠然と「効率化したい」「コストを減らしたい」と考えるだけでは、適切な業者選定や成果の測定が難しくなります。

業務ごとの問題点を洗い出し、何をどう改善したいのかを明文化することで、BPO業者との認識のズレを防ぎ、導入効果を最大化できます。

アウトソースする業務範囲を精査し絞り込む

全ての業務を外注すればよいわけではなく、委託対象業務は自社の状況に応じて見極めることが重要です。たとえば、定型化されたバックオフィス業務や、社内で対応しきれない高度なIT管理業務などは、BPOの効果が出やすい分野です。

一方で、経営判断を担う業務や機密性の高い作業は、社内にとどめるべき領域といえるでしょう。

業務資料・情報資産のクラウド対応を済ませておく

紙やローカル環境に依存したままでは、BPO業者との情報連携が非効率になります。BPOをスムーズに進めるには、業務資料やクラウド化、またはペーパーレス化が重要です。

いつでもどこでも情報にアクセスできる体制を整えることで、遠隔対応でリアルタイムなやり取りが可能になり、BPOの効果を引き出しやすくなります。

データ連携・アクセス管理などセキュリティ体制を整備する  

BPOでは顧客情報や業務データを外部に預けるため、情報漏えいや不正アクセスのリスク対策が欠かせません。委託先のセキュリティポリシーを確認し、必要に応じて機密保持契約を結ぶことも重要です。

また、自社側でもアクセス権限やログ管理のルールを整備し、万が一に備えた体制を構築することで、安全なBPO運用が実現できます。

中小企業が失敗しないBPO業者選びのチェックポイント 

BPOを導入する際、価格や知名度だけで決めてしまうと、自社との相性が悪く、思うような効果が得られないケースも少なくありません。ここでは、委託後の失敗を防ぐために、中小企業が確認しておくべき業者選定のチェックポイントを解説します。

自社の体制に合っているか 

BPO業者を選ぶ際は、単に実績や価格で判断するのではなく、自社の規模や業務体制に合った運用ができるかを確認することが重要です。特に中小企業では、柔軟な契約形態や段階的な導入が可能かどうかが大きな判断材料となります。

また、同規模の企業での支援実績があるか、自社の課題や業務フローを理解する姿勢があるかも見極めるポイントです。

効果が数値で見えるか 

BPOの導入の成果を適切に評価するためには、効果を数値で可視化できるかどうかが重要です。業務時間の削減率やエラー件数の変化など、具体的なKPIを設定し、定期的に報告・分析できる体制が整っているかを確認しましょう。

また、サービス内容や対応水準を明文化した「SLA(サービスレベルアグリーメント)」が定められているか、改善提案がきちんと実施されているかも、信頼できる業者かどうかを見極めるポイントになります。

サポートが丁寧で的確か

BPOのスムーズな運用には、導入前後のサポート体制の充実が欠かせません。導入時の業務引き継ぎや従業員向けの研修が丁寧に行われるか、トラブル発生時の対応スピードやフォロー体制が明確かどうかを確認しましょう。

また、定期的な運用報告や改善提案の有無、責任担当者との継続的な対話があるかも、信頼できる業者かどうかを判断する基準になります。

まとめ

中小企業がBPOを活用することで、業務の効率化や生産性の向上、人材リソースの最適化といった多くのメリットが得られます。ただし、導入効果を最大化するには、業務範囲の見極めや情報管理体制の整備、信頼できる委託先の選定が欠かせません。特に個人情報や業務データを取り扱う場合は、セキュリティ対策や運用実績を慎重に確認する必要があります。

カンテックでは、高セキュリティの国内拠点のみを活用し、在宅対応を行わずに安全な業務運用を実現しています。金融業界などでの豊富な取引実績があり、50年にわたる運用ノウハウを活かして、一連の業務を包括的に対応可能です。BPOの導入を検討している方は、ぜひご相談ください。

お問い合わせ・お見積り